「秀人、サンキュー。立川、さっきはわりぃな。話の途中でよ。何言おうとしたんだ?」

 ドリンクを持ってきてくれた秀人に礼を言い、立川にさっきの話を聞いてみた。

 しかし立川はそれに答えず、いきなり謝ってきた。

「つかその前に、さっきは悪かったな。実は俺、まだ状況よく分かってねえんだけど、本当にわりぃのは晃なんだろ? なのにあんな事して、本当悪かった」

 立川は申し訳なさそうな表情で頭を掻いている。

「そっ。わりぃのはバカ西。要するにお前は悪くねえだろ。いちいち気にすんなよ」

 私は軽く笑って答えた。

「むしろ俺もよく分かってねえから何とも言えねえけど、終わった事は気にしねえで、これからよろしくな」

 秀人も軽いノリで答える。

 すると立川も再び笑顔になって口を開いた。

「おう。二人ともよろしくな」

「で、さっきの話は?」

 場が和んだ所で、秀人が改めて質問する。

「ああ、晃の事なんだけどな。あいつには俺からもよく言っとくつもりだけどよ。あいつの性格からすると、まだ何か企んでる可能性もあっから、気をつけた方が良いかもしんねえ」

 真剣な声色で説明する立川。

 確かにあのまま終わるタマじゃねえとは思うけど。でも無理じゃねえか?

「あいつ、お前が居なきゃ何も出来ねえだろ。今さら何してくんだよ?」

 私は疑問をそのまま口にする。

「あいつ俺とつるんでっから、色んな奴と付き合いあんだよな」

 なるほど。そういう事か。