「それは、やだ。」
私が、叶多くんの制服をつまんで
引きとめると

「…じゃあ"したい"ってこと?」
また意地悪く笑う。

私がうつむいて、こくんと頷くと

叶多くんの手が私の顎を支えて
上を向かされた。

「顔隠しちゃ、ダーメ。可愛いんだから。」
「え?今何て…?」

私が上を見上げた瞬間
唇が重なった。