そこまで言って由理は私の
むなぐらを離した。

そして小さな声で「叫んでごめん」と
呟いて帰って行った。

由理が帰った後、しばらく私は
ボーッとしていた。

『蒼の思いはそんな安いもんだったの』

由理の言葉がまだ耳に残ってる。

私は息を大きく吸って呟いた。

「行かなきゃ...。」

そう言って私は走り出した。