全てを話し終えたところで
涙が出てきた。
さっきあれだけ泣いたのに。

部屋には私の泣き声だけが響いていた。

私が少し落ち着いたところで
由理が口を開いた。

「蒼...。」

しかし由理の口から次に出た言葉は
私の想像とはかけ離れたものだった。

「あんた、馬鹿じゃないの?」
「え?」

あまりに突然すぎて間抜けな声を
出してしまった。

「森内の声から直接振られた
わけじゃないでしょ?」