私とあの子なら誰だって
あの子を選ぶだろう。

叶多くんもそう。

別にあの子が悪いわけでもないし
叶多くんが悪いわけでもない。

ただ、勝手に勘違いしてただけだ。

叶多くんが私を好きなんてあるわけ
ないのに。

そこまで考えたところで
また涙が溢れてきた。

「ふっ...うっくっ...」

枕に顔を押し付けて泣いた。

何時間も。