「俺が通りかかんなかったら
お前、襲われてたんだからな。

蒼、貸し、ひとつだからな。」

そう言ったあと、今度奢れ、と付け足す
叶多くん。

「うっん...ありっ...がとっ。」

私を慰めてくれるのを感じる。
不器用な優しさ。

「明日、話あるから、放課後 裏庭に来て?」

一言行ってそれから、しばらく
叶多くんは私の背中をさすってくれていた。