「!?お、おい。何やってたんだよ?」

「・・・・・・。」

返事はない。もしかして...

「寝てんのか?」

よく聞くと、整った寝息が聞こえてきた。

「はぁ...ったく。」

俺はふっと笑った。

ふと蒼の手を見ると、絆創膏だらけだった。

こんなに頑張って俺のために作ってきたのか。
からかうためだけにやったのに...。

「本当、バカなやつ。」

そう言う自分の声が、とても優しく
響いた気がした。