「私、彼氏と約束が...」
私が遠慮気味に言うと

「嘘はいいから。」
「きみさっきからずっと1人じゃん。」

口ぐちに男たちは告げる。
ていうか、ずっと見てたの...?

「それじゃ行こうか。きみ、名前は?」
男の1人が私の腕を
つかんで聞いてくる。

「えと、日下部...蒼...です。」
私はとうとう諦めて名乗った。

「へ~蒼ちゃん。名前も可愛いね。」

男がそこまで言うと後ろから
聞きなれた声が聞こえた。