私はいつもの待ち合わせ場所まで
もうダッシュで向かう
なぜ走るかって?
そりゃあ待ち合わせ時間から
もう10分も遅れてるからね
急がなきゃ
「おっはよーん」
ドーン
私、澄田美幸(スミダミユキ)は
親友、佐藤美咲(サトウミサキ)に
朝から体当たりをかます
「あ痛っ美幸ちゃん痛いよー」
腰の辺りをさすりながら
柔らかく笑う美咲
もうっ美咲は本っ当
優しいなぁ
美咲は幼稚園のときから一緒で
美咲のことは私が一番知ってるくらいいつも一緒だった
「美幸ちゃん!今日クラス替えだね、ドキドキしてきた〜」
そう今日私たちは4年生になります!
高学年になるってわけで
美咲も私もそわそわしてます
あーなんか緊張する
いつもの通学路なはずなのに
初めて通った道みたいに新鮮なかんじでわくわくするっ
でもそれとは裏腹に
不安でいっぱいな気持ちがある
「美咲」
「ん、なぁに?」
「同じクラスだといいね」
………
美咲は私の不安を感じ取ったように私の手をそっと握って
優しく
「うん」と頷いてくれた