それから、放心状態と言った様子の優子はポカンとした表情をする。


もう泣いてないことに心からホッとしている俺がいて口を開く。



「大丈夫か?かなり魘されてたが」

「た」

「た?」

「拓斗さんなんで私をいきなり突き飛ばしたりしたんですか!私は拓斗さんを守るつもりで、だから最後に愛してるって言ったのに、なんで拓斗さんに守られているんですか!?それに私は最初から」



俺が優子を突き飛ばすわけがないだろう。


でもな、気持ちは凄く嬉しいが‘私が守るって決めてた’という言葉は否定してもいいか?


俺は守られるよりも守りたい派で、優子の小さな身体に守ってもらう姿を想像してみると、それはそれで良いとは思うが性に合わない。


もう大丈夫だと優子の身体を引き寄せた俺は、堪能するかのように腕の中にすっぽりおさめた、が余程怖い夢だったのか覚めた今でもガタガタと震えてる。