あ。


心配させちゃったみたい。




「ううん。なんでもないよ。いこっ!?」




にっこり微笑んで、今度こそ彼を引っ張って教室へ行く。










はあっ…

久々に走ると、息って切れるんだなあっ…




でも、隣から息が聞こえない。




「疲れたなあ。」




そう、隣で言っているのが聞こえたけれど、体は言ってない。



だって、笑ってるし。




「疲れてない癖に。」





彼に聞こえないようにそう言って。




長い1日が終わった。