モンタに導かれるようにたどり着いた街はヒナたちが求めていた「街」とは大きく違っていた。
たどり着き、二人は言葉を失い、立ち尽くしていた
「人が……」
「動いてない」
街の時計台の針は昼の2時前を刻んでいる。
まさに賑わいを見せているはずの露店街は、しんと静まり返り、そこに存在しているはずの大勢の人からはまるで生気が感じられない…
まるで時が止まったかのように微動だにしない。
人ばかりか吹くはずの風もぴたりと止まっている
まるでそこに自分たちが存在していること事態が間違いと錯覚してしまいそうな空間だった
「どうゆうこと?」
「ウキキ」
「モンタ…」
さっきのサルがヒナの肩に座り込む。
「人はいるし…街があったがこれじゃ…」
「時間が止まってるってことか?」
『ゴーン…ゴーン…』
「!!」
止まってるはずの街に大きな時計塔の時計が2時の鐘を知らせていた…
まさに今、落ちてきた腕輪はしっかりとこうの腕にはまっていたのだった。