「はぁ?
すべきことをせよって…私たち、ただ書庫にいただけなのにわけわかんないわよ…」
一方的な番人の言葉にヒナは途方にくれ、頭をふりながら答える。
『ヒイナ……あなたはわかるはずです…。』
「はぁ?どうゆう…」
『ひ、い、な……その名の意味は聞いたことがあるはずですね。』
「!!」
その言葉は一瞬にしてヒナの動きを止めた。
その状態を見てか、番人の声は鋭く、いっそう強くなる。
『ここは…「光の宝珠」が眠りし世界。その宝珠の均衡が壊れ初めている…
地も空も人も…』
そこまで聞いて、こうが口をはさむ。
「なんだかよくわかんねーけど、それをなんの関係もないオレ達にどうしろって?
悪いけどオレ達は帰らせてもらうぜ。」
ヒナに視線を送り、逆方向に歩き出そうとしたこうの背中に声が飛ぶ。
『帰る……どのようにして?
もう星はあなた達を見つけてしまったのですよ?扉は開かれ、閉じられてしまった…
私はあなたたちに宝珠のことや、この世界についてしか話してはあげられません。
…宝珠は…』
番人は一度息を深く吸い、念を押すように語り始める。
[newpage]
『…宝珠は、あなたたちを望むでしょう…必ず。運命められた軌跡をたどるように…』
「なによ、それ…
勝手すぎるわよ!
知らない!私は平凡に書庫でっ…」
ヒナは先程の番人の言葉に動揺しているのか、支離滅裂な言葉をぶつけていた
~私が…なんだっていうの?~
その問いは声にならない。
…その答えを聞きたくはなかった…
「くそ…ただ…帰る方法がその宝珠とやらなら、やるしかないのか?
なら、こんなとこに意地張って長くいる必要はない」
「こう!?」
意外なその言葉にヒナは思わず声をあげる。
「探してやるよ。
その宝珠とやらを。
だが勘違いすんな。オレ達はオレ達の目的のために宝珠とやらを探す。
帰るために!
世界だの、なんだのは関係ない。」
『……………。わかりました。あなた達に宝珠の光が降りますよう…』
「………」
そして、そう言葉を残すと風に、光に染み入るように番人は消えた
一時の沈黙…
「おまえ…」
「……」
「いいや。
話したくなったら…話せよ」
ズキン
番人の言葉とヒナの動揺を見透かし、こうはヒナに一言声をかける。
『ヒイナ…』
言葉に眠る意味を心の中にしまう。
「…うん」
「さ。まずは人を探すぞ」
とりあえずの目的をたて、動きだそうとした瞬間…
ガン!
「んあ!!」
急に落ちてきた腕輪らしきものに頭を直撃され、うめくヒナを背にこうはそれを拾い、注意深く眺めていた。
「いたい〜〜!!」
「これ…」
「なによ~」
涙目で答えるヒナ。
「とれねー」
「はぁ〜?」
「とれね〜!なんだこれ。こうか?」
今まさにヒナの頭に落ちてきた腕輪はなぜかこうの腕にはまっていたのだ
はまった腕輪を一生懸命に外そうとあれこれいじるこう。
だが、腕輪はぴったり張り付きとれる気配がない。
その様子を見て力無く座り込むヒナ。
「はぁ~もーどうでもいいわ…」
いろいろなことが一度に起きたせいか、ヒナの頭は混乱していた。
無理もない。
見渡す限りの大自然が広がるこの世界の中で、自分たちの世界へ帰れる方法が見つかるのだろうか。
そんな答えの見えない問いを自問自答しながら、空を見上げていた。
「ウッキー」
突然先程ののサルが一点目指して飛び出す
「え!待って!?」
「なんだよ、待てよ!」
瞬間的に立ち上がり、サルを追いかけ丘から身を乗り出す二人。
「あ~」
「お~」
丘の下には高い時計塔、白を基調とした家々、きちんと規格された街並みが広がっていた。
「よし!!」
さっきまでの呆然とした空気をはらうように、ヒナたちはサルを追いかけて走り出した。
すべきことをせよって…私たち、ただ書庫にいただけなのにわけわかんないわよ…」
一方的な番人の言葉にヒナは途方にくれ、頭をふりながら答える。
『ヒイナ……あなたはわかるはずです…。』
「はぁ?どうゆう…」
『ひ、い、な……その名の意味は聞いたことがあるはずですね。』
「!!」
その言葉は一瞬にしてヒナの動きを止めた。
その状態を見てか、番人の声は鋭く、いっそう強くなる。
『ここは…「光の宝珠」が眠りし世界。その宝珠の均衡が壊れ初めている…
地も空も人も…』
そこまで聞いて、こうが口をはさむ。
「なんだかよくわかんねーけど、それをなんの関係もないオレ達にどうしろって?
悪いけどオレ達は帰らせてもらうぜ。」
ヒナに視線を送り、逆方向に歩き出そうとしたこうの背中に声が飛ぶ。
『帰る……どのようにして?
もう星はあなた達を見つけてしまったのですよ?扉は開かれ、閉じられてしまった…
私はあなたたちに宝珠のことや、この世界についてしか話してはあげられません。
…宝珠は…』
番人は一度息を深く吸い、念を押すように語り始める。
[newpage]
『…宝珠は、あなたたちを望むでしょう…必ず。運命められた軌跡をたどるように…』
「なによ、それ…
勝手すぎるわよ!
知らない!私は平凡に書庫でっ…」
ヒナは先程の番人の言葉に動揺しているのか、支離滅裂な言葉をぶつけていた
~私が…なんだっていうの?~
その問いは声にならない。
…その答えを聞きたくはなかった…
「くそ…ただ…帰る方法がその宝珠とやらなら、やるしかないのか?
なら、こんなとこに意地張って長くいる必要はない」
「こう!?」
意外なその言葉にヒナは思わず声をあげる。
「探してやるよ。
その宝珠とやらを。
だが勘違いすんな。オレ達はオレ達の目的のために宝珠とやらを探す。
帰るために!
世界だの、なんだのは関係ない。」
『……………。わかりました。あなた達に宝珠の光が降りますよう…』
「………」
そして、そう言葉を残すと風に、光に染み入るように番人は消えた
一時の沈黙…
「おまえ…」
「……」
「いいや。
話したくなったら…話せよ」
ズキン
番人の言葉とヒナの動揺を見透かし、こうはヒナに一言声をかける。
『ヒイナ…』
言葉に眠る意味を心の中にしまう。
「…うん」
「さ。まずは人を探すぞ」
とりあえずの目的をたて、動きだそうとした瞬間…
ガン!
「んあ!!」
急に落ちてきた腕輪らしきものに頭を直撃され、うめくヒナを背にこうはそれを拾い、注意深く眺めていた。
「いたい〜〜!!」
「これ…」
「なによ~」
涙目で答えるヒナ。
「とれねー」
「はぁ〜?」
「とれね〜!なんだこれ。こうか?」
今まさにヒナの頭に落ちてきた腕輪はなぜかこうの腕にはまっていたのだ
はまった腕輪を一生懸命に外そうとあれこれいじるこう。
だが、腕輪はぴったり張り付きとれる気配がない。
その様子を見て力無く座り込むヒナ。
「はぁ~もーどうでもいいわ…」
いろいろなことが一度に起きたせいか、ヒナの頭は混乱していた。
無理もない。
見渡す限りの大自然が広がるこの世界の中で、自分たちの世界へ帰れる方法が見つかるのだろうか。
そんな答えの見えない問いを自問自答しながら、空を見上げていた。
「ウッキー」
突然先程ののサルが一点目指して飛び出す
「え!待って!?」
「なんだよ、待てよ!」
瞬間的に立ち上がり、サルを追いかけ丘から身を乗り出す二人。
「あ~」
「お~」
丘の下には高い時計塔、白を基調とした家々、きちんと規格された街並みが広がっていた。
「よし!!」
さっきまでの呆然とした空気をはらうように、ヒナたちはサルを追いかけて走り出した。