「こっちだ!!」
「ちょっと…本当にわかるの?ヒナの場所!」
「知らねーよ!勘だよ。勘!!」
暗闇の中でこうは先陣きって村を走り抜けていた。
土地勘のないはずのこうは、まるでその場所を知るかのようなスピードとスムーズさで走り抜け、光を称えた杖を持つジュンさえ遅れそうだった。
魔力を持たない人間に辛いはずの闇になんでこんな平気で走れるの…?
疑問を胸にしまいながら必死にこうの後を走るジュンにこうは叫んだ。
「いたぞ!ヒナ!!」
「…………?」
聞き覚えのある声と胸に抱えているモンタの暖かさに我を取り戻したヒナは顔をあげた。
「……?こう?」
「おい、バカヒナ!なんやってんだよ!」
すでに闇の深さは頂点に達し、互いの声で会えたことはわかったものの姿は見えずこうの声だけがヒナの頭に響いてきた。
「どこ?こう!どこにいんのよ……!」
「さすが4DS…。ただの闇じゃないわ、晴らさなければお互いの存在もみえないってことね。」
「ジュン!!」
こうとジュン、暗闇に姿は見えないが声を聞くことができ安堵からか涙がボロボロと頬を伝った。
暗くて見えなくて良かったとそこだけは感謝したヒナは握りしめていた宝珠の本に気づく。
「泣いてんじゃねーよ、バカ!」
「……!な、泣いてないわよ!」
慌てて頬を拭った瞬間、ジュンが鋭い声をあげる。
ビィィィン!!!
「きたわよ!闇駒!」
守護幕を瞬時にはるジュンはヒナに声をかける。
「4DSの手下よ!私が防ぐからヒナは天の塔の時のように宝珠召喚を…!」
「え…」
「ホウジュツカイヲダセ!イマスグダセ!」
ヒナの耳に飛び込んできたのは、しゃがれた不気味な声だった。
人間の声とはまるで違う、低く冷たいその声と視界の見えない恐怖に震えがおこる。
この声は天の塔であった気味の悪い奴等の声…
「ふん、コイツが4DSとやらの下ッ派ってことだな」
「いよいよ、宝珠使いをターゲットにしてきたわけね」
ジュンとこうの言葉に強張るヒナ。
「私…」
バキィ!!!
闇駒の攻撃か、薄く光が散る。
その光はこうの蒼の龍の風の護りか、強い風に掻き消されるようにして音を消していた。
バシュッ!!
ジュンの魔法攻撃なのか白い光の一線が一瞬辺りを照らした。
「ヒナ!?大丈夫か?」
「……。」
「ヒナ!」
ヒナは目の前で感じる殺気や、緊迫した攻撃の音、迫りくる闇の孤独さに我を忘れて怯えきってしまっていた。
「あいつらは私を殺そうとしてる…!こうも、ジュンも見えない!!私は…」
こうには自分に向けられた理不尽な殺気の恐怖の中で自分たちを必死に探そうとしているヒナの姿が手にとるようにわかった。
あいつは…このままじゃダメだ…なんとかしてやらないと…!
「ヒナ!俺達はちゃんといる!!すぐそばにいる!信じられねーなら目を閉じてみろ!!」
「目を…?」
「ちょっと…本当にわかるの?ヒナの場所!」
「知らねーよ!勘だよ。勘!!」
暗闇の中でこうは先陣きって村を走り抜けていた。
土地勘のないはずのこうは、まるでその場所を知るかのようなスピードとスムーズさで走り抜け、光を称えた杖を持つジュンさえ遅れそうだった。
魔力を持たない人間に辛いはずの闇になんでこんな平気で走れるの…?
疑問を胸にしまいながら必死にこうの後を走るジュンにこうは叫んだ。
「いたぞ!ヒナ!!」
「…………?」
聞き覚えのある声と胸に抱えているモンタの暖かさに我を取り戻したヒナは顔をあげた。
「……?こう?」
「おい、バカヒナ!なんやってんだよ!」
すでに闇の深さは頂点に達し、互いの声で会えたことはわかったものの姿は見えずこうの声だけがヒナの頭に響いてきた。
「どこ?こう!どこにいんのよ……!」
「さすが4DS…。ただの闇じゃないわ、晴らさなければお互いの存在もみえないってことね。」
「ジュン!!」
こうとジュン、暗闇に姿は見えないが声を聞くことができ安堵からか涙がボロボロと頬を伝った。
暗くて見えなくて良かったとそこだけは感謝したヒナは握りしめていた宝珠の本に気づく。
「泣いてんじゃねーよ、バカ!」
「……!な、泣いてないわよ!」
慌てて頬を拭った瞬間、ジュンが鋭い声をあげる。
ビィィィン!!!
「きたわよ!闇駒!」
守護幕を瞬時にはるジュンはヒナに声をかける。
「4DSの手下よ!私が防ぐからヒナは天の塔の時のように宝珠召喚を…!」
「え…」
「ホウジュツカイヲダセ!イマスグダセ!」
ヒナの耳に飛び込んできたのは、しゃがれた不気味な声だった。
人間の声とはまるで違う、低く冷たいその声と視界の見えない恐怖に震えがおこる。
この声は天の塔であった気味の悪い奴等の声…
「ふん、コイツが4DSとやらの下ッ派ってことだな」
「いよいよ、宝珠使いをターゲットにしてきたわけね」
ジュンとこうの言葉に強張るヒナ。
「私…」
バキィ!!!
闇駒の攻撃か、薄く光が散る。
その光はこうの蒼の龍の風の護りか、強い風に掻き消されるようにして音を消していた。
バシュッ!!
ジュンの魔法攻撃なのか白い光の一線が一瞬辺りを照らした。
「ヒナ!?大丈夫か?」
「……。」
「ヒナ!」
ヒナは目の前で感じる殺気や、緊迫した攻撃の音、迫りくる闇の孤独さに我を忘れて怯えきってしまっていた。
「あいつらは私を殺そうとしてる…!こうも、ジュンも見えない!!私は…」
こうには自分に向けられた理不尽な殺気の恐怖の中で自分たちを必死に探そうとしているヒナの姿が手にとるようにわかった。
あいつは…このままじゃダメだ…なんとかしてやらないと…!
「ヒナ!俺達はちゃんといる!!すぐそばにいる!信じられねーなら目を閉じてみろ!!」
「目を…?」