ふと意識を感じた。
あれ…?
僕は目を開けて息をしていた。
別にしていたい訳でもないのに。
頭の中は真っ白で
ぼーっとここに突っ立っていた。
いつの間にか
にじんでいた景色が
はっきりと見えだして
ここがどこなのかわかりはじめた。
僕の部屋ーー。
僕は死んだはずなのに、
どうしてここにいるんだろう。
訳もわからないまま 辺りを見渡した。
見覚えのある景色、
というよりも毎日見ていた風景。
小学校の時に書いた作文の賞状が
堂々と飾られていて
特になんのへんてつもない
普通の部屋だ。
でもそんな僕の部屋を
懐かしいと思いながら見つめている。
どうして……
僕は死ぬという
一番楽な道を選んだ。
だから神様は生きるという
なんて最悪な運命を僕に与えた。