ある日、僕は死んだーー。
でも僕が死んだところで
地球が止まることもなければ
日本の経済が明るくなることもなく、
何も日常に 変化は起こらない。
そんなの 僕は許せない。
苦しかったんだ。
助けてほしかったんだ。
また皆で笑いたかったんだ。
僕の死因はいじめだーー。
教室では除け者にされ
陰口なんて気遣いも
されないくらいひどく批判された。
休み時間には顔を蹴られ
首をしめられ
雑巾の水をかぶせられた。
男子は笑い、女子は無視。
担任すらも僕を見放した。
四面楚歌…。
そんな僕なんかに
心 なんてものは
もうとっくになくなっていた。
別に僕がみんなに
迷惑をかけた覚えもないし、
身長も体重も平均値で
顔も悪い訳じゃないと思う。
なのになぜ、
僕がこんな思いをしなければ
ならないのだろう。
僕は生きる喜びを失った。
遺言も書かずに
学校の屋上から飛び降りた。
足がガタガタ震えて
心臓の鼓動が速くなって
涙が溢れたーー。
そして
地面が途切れた瞬間に
浮力も感じないまま落下した。