俺が彼女を好きになったわけ?
たしかそれは入学式の日だったような・・・
―――――――――――――…
俺は公立高校に入学した。
周りはなぜか中学の頃から見飽きたっちゅうほど知ってる顔ばかり…
「しゅーうーくんっ♪」
と、俺の肩に腕を置いたのは
幼稚園からの親友
篠村拓[しのむらたく]。
「まぁ…俺らもう高校生だし?モテ期とか、そろそろ来たりしてさっ♪」
意味わかんねぇ 笑
「いや、お前は来ないな」
「ひでぇ…」
「まぁ俺に来るとは限らないんだけどなっ」
「俺らって切ね~…」
「言うなっ 笑」
ガラッ
「出席番号順に席につけー!」
俺らの担任であろう男は野太い声で言う。
さっきまでバラバラだったクラスの中の生徒は
「何番だっけ」などと言いながら
席につく。
俺は28番
前から三番目の席だ。
両隣から女子に挟まれるなんて
ついてねぇの…涙
うげっ…
前の席も女子かよ!
目の前に座っている
女の子は周りに仲が良い子が座ってなくてガッカリしているようだ。
黒髪のセミロングで背はちっちゃい……
どこにでもいそうな感じ。
「じゃぁ出欠とるぞぉ…秋田~」
と、担任は次々と名前を呼んでいく。
もうすぐ俺じゃん…
挨拶するだけなのに緊張するぜ…汗
「次は…っとぉ、林!」
俺の目の前の女子
林、かぁ…
ん?返事しねぇの?
「27番、林!返事っ」
…コイツ何ボケっとしてんだよ
俺は彼女の背中をつつく
気づいたのか、彼女は裏返った声で返事をする。
「ぼーとするなよぉ じゃぁ次、日向!」
そうだ俺だ!
「はい」