目の前がぼやけ
頬に暖かいものが
流れた。
呼吸が乱れる。
苦しくなって思わず
しゃがんでしまった。
慌ててズボンの
ポケットから携帯を
取ろうとしたが
携帯がない。
多分家に忘れて来た。
あたしは苦笑いを浮かべ
感覚のない手で
立とうしたが立てない。
マンガやドラマなら
誰かが来て
助けてくれるが
誰も来ない。