「ありがとう、助かったけど・・・。やろうとしてる事と違う気が・・・。」

「お前、普通に説明してこれが通ると思ってたの?」

馬鹿にしたような顔をしてみる花園に宮澤は真面目な顔でうなずいた。

「通るわけねぇだろ。こんなイカガワシイ店。」

馬鹿じゃねぇのと小さな声でつぶやいてから、花園は宮澤の顔の前で人差し指を一本立てた。

「かし1つ。この後で返してもらうから。」

それだけ言うと、大きな欠伸をして寝てしまった。いったい何を返すことになるのかと考えながら、少しひやひやした。