バスルームで~
白いスモークに包まれた私のボディ……ここ2、3日前よりは確実に痩せていた。
だって殆んど食べてないもん。
今から、この恋にこのボディを使う。
このボディ……
自分の持ち物だもん、使用方法は私の勝手だよね。
結婚している男……
不倫って言葉が脳を横切ったけど、もう恋の列車はレールに乗り、走り出してしまっていたから、止めようがない。
黒田の奥さんにさえばれなければ、誰も傷つく人はいないよね。
私は?
傷つく筈なんてないわよ、もう三十路も前なんだし……
割りきって付き合える年齢だわ。
それよりも……
旦那以外の男と、今から初めてのエッチ。
好きな男とするエッチって、どんな感じなのかしら?
餓えたメス猫の期待は、もうはち切れんばかりパンパンに膨らんでいた。
私ってエロい?
バスルームのドアを開けたら……
ベッド上で、タバコの煙りを燻らせた琥珀色の君が待っていた。
私が選んだ恋の相手。