「いらっしゃいませ~」
3人連れのお客が入って来た。
ママとえりさんの態度から察すると、どうも常連客らしかった。
3人はボックス席へと座り、ママがついた。
それから暫くして、カウンター内にいた私は呼ばれる事に……
「この子ニューフェィス、久美子って言うねん」
とママは私を紹介し、その席に座らせた。
私の前に客が2人、そして私の横に客が1人……うん?
何だかこのパターンって以前にあったよね?
地獄パターンだったような……
と、横の客が話しかけてきた。
「久美ちゃんって言うんか?」
「はい……」
何か優しそうな声を出す男、その客の横顔を、私はチラッと見た。
うん?なかなかシブイ、いい顔してる、少々お年は召されてるみたいだけど、甘いフェィスで、一瞬、私の呼吸は止まった。