ママとえりさんの見よう見まねで、私は毎日毎日、お水のイロハを覚えていった。


暫くして……慣れてきたせいもあり、ボックス席での接客を任された時の事だった。


土方風の3人組が入って来た。


ボックス席は4人掛けだったので、自然と私は、その内の一人の横に座る事となった。


これが関西地獄の幕開けだった~


初めてボックス席での接待……
狭いソファーだったので、体の側面がお客とピッタリ引っ付いていた、
まして、この大きな体だったから、尚更、窮屈だった。


どうも3人の中で、私の横にいる男が親方らしかった。


メガネをかけた色黒の小柄な男。


前に座っている2人の男の方が、体も大きく顔もイカツイのに、この親方には一目を置いているみたいだった。


よかったぁ~
私の横にいるのが、まだ優しそうな親方で……
体も小さいから弱そうに見えたし、ほっとしていた私だったけど……?


    うん?