●ウチ●
ママチャリにキティを乗せ、買い物から帰って来た時のことやった。
家の前に、誰か立ってる?
ウチは自転車から降りた。
背の高い女性?って、えっ久美子?
久美子なん?
あれ以来、会っていなかった。
目と目が合って……
そんなに日にちが経った訳やないのに、スゴク懐かしく思えた。
只、見つめ合うだけで、2人の間に沈黙が流れた。
沈黙を破ったのは……
我が愛する娘、キティやった。
「ママ……だれ?」
と、無邪気な瞳でウチに聞いてきた。
「ママの連れや……」
「つれ?」
久美子が、キティを見て微笑んだ。