その頃……
ばあちゃんもかなり焦っていたみたい。
「なぁ満月よ……
ワテな、今、考えてる事があるのや、
たこ焼きの鉄板を平らな鉄板に変えて、持ち帰りのお好み焼き屋でもしようと思てる」
「たこ婆……もうそんな事せんでもええよ
ウチに考えがあるから、何も心配せんでええよ、ウチに任しとき」
「……考えって何や?」
「ウチな……夜、働こうと思ってるねん」
「お前は……また、そんなろくでもない事を言い出す」
「夜の収入は、昼働くよりも何倍もあるねんで。
お好み焼き屋なんて何百円の商売やろ?
そんな曲がった指で、たこ婆はもう仕事なんかせんでええよ、ウチが働くから」
「お前な、収入が多いって言うけど……
お金は只ではくれへん、多いだけに、どれだけ危険な事も多いのか?知ってんのかぁ!?」