いきなりお腹に激痛が走った瞬間……源さんの体がアタシから離れた!


源さんの手には……ベットリと血の付いた包丁が!?


それって、それって……もしかしてアタシの血?


アタシ……もしかして、その包丁で刺された?


源さんが後退りして……それから、それから走って行った。


「ちょっと……ちょっと待ってよ~」


アタシは、目の前が真っ暗になり……
肉体がアタシの意思とは別に、その場に崩れてしまった。


店内にいた女の子と、お客2人が気付いて出て来たのは、それから暫くしてからの事だった。


ピーポーピーポーピーポーピーポーピーポー~


今、アタシがいる場所、これって救急車の車内?……って、意識が徐々に薄れていく中で、
アタシ、もうすぐ死ぬのかな?って、
最後に……最後に………会いたいんだけど……拓也に……。