地獄のようないじめは連日連夜繰り返され、でもウチは堪えるしか術がなかった。


お前らみたいに、遊びでウチはここに来てる訳やない、お金の為や、
キティとばあちゃんの顔を思い出したら、ウチはどんな事でも我慢出来た。


店では、まだ5番の位置やったから仕方がない。


店側も、上位から可愛がる……
これは世の中、当然の事やと思ったし、悔しかったら、ウチは自力でいつか、こいつらを追い越さなあかんと思った。


そんな時……
人生って、ほんまに予定通りにはいかんみたいで……。


えりの旦那の仮出所が、思っていたよりも早くなってしまった。


えりには嬉しい事やんな?

でもウチは……ごめんやけど、最悪な気持ちや。


「嘘ぉ~
えり、ほんまに辞めるん?
嫌や~そんな嫌や~
ウチ……1人になるやんか……」


「ごめんなユリア、ほんまにごめんなぁ……でも……店を辞めてもウチらはずっと連れやから……」