えりは週に3回しか出勤しない、アルバイトで来ていた子。
この子……って言うてもウチよりも年上やったけど……どこか、他の子とは違う部分を持った子やった。
店の帰り……
たまたま、えりと一緒になって、お腹が空いたタイミングが二人重なり、そのまま2人でおでん屋さんに入った。
ウチのヘルプとしては最高の子で、席を任していても、お客さんを退屈させる事もなく……
それでいて、こそこそとケー番を教え合ったりとか、そんな事は絶対にしない、
ウチが席にいない時も、お客さんとどんな会話をしていたのかも教えてくれるし、
信用の出来る仕事仲間やった。
でも、何で週に3回のアルバイトなんやろ?
毎日レギュラーで来てくれたら、ウチも仕事がやりやすいし、えりかって、その方が収入多いのに……
そのおでん屋で、ウチは、この時がいいチャンスやと思い聞いてみた。
「えり……何で週に3日なん?
毎日来たらええやん?」
だしの良く染みたじゃがいもをつつきながら……
えりは、ウチが腰を抜かすような事を、淡々と話し出した。