キャバで勤め数ヶ月が経ったある日……
トイレですれ違い様に声をかけられた。

「あっ…ちょっと待ち、君、名前何て言うんや?」


「ユリア……」


それは、当時のウチの源氏名。


「ユリアちゃんか?
カワイイな♪」


と、その男はニコッと笑った。


でも……違う女の子の客やったし、その時は別に、
「変なおっさん、キモっ」としか印象がなかった。

それが、その次の日、ウチはそのおっさんに本指名され、今まで呼ばれいた女の子は、その席から外される事になった。

その女の子って、目立つグループにいる1人やったから、ウチは、それからエライ目に合う事になったんや。

仕事帰り……その子を含めた3人に待ち伏せされ、ボコボコにされる羽目に……。

黒田和男は、その外された女の子と、どうも関係があったらしい。
せやけど、この男にウチから色目を使った訳やないし、誘った訳でもないのに、とんだ大迷惑な話しやで。

鼻血はブゥ~って吹き出るし、それに前歯も1本折られてしもうた。

「くっそっ~~」


どうせやるんやったら、1人でかかってこんかい!
この根性無しの女どもめ!!


その後、ウチがとった行動とは……。