ばあちゃんとウチの喧嘩は、絶え間なく繰り返された。
「こんな夜遅うまで、中学生を振り回して、どうしようもない男やな!」
「直樹さんは、そんなええ加減な男と違うわ!
ウチに、学校行って勉強せなあかんって言うてくれるし、
ウチらはな、真面目に付き合ってるんや!」
「お前はな……若い男の吐け口で、ええようにされてるだけや!
遊ばれてるのがわからんのか!?」
「やかましいわ!
何も知らんと、そんな事言わんといて!
ウチのことは放っといてんか!」
この時に……
たこ婆の言うことを聞いていたら、また運命は大きく変わっていたに違いない。
けど………それで、たこ婆の言う事を聞いて、キティもこの世に生まれてなかったとしたら……
そんな事は考えられへん……
ヤッパ、ウチは自分の生きたいように生きてきて、正解やったと、今では思ってる。
キティに出会えて、ほんまに良かったって、心の底から思ってるから……。
ウチは、あんまり人の意見は聞けへん……
こうと思ったら、何が何でも、自分の生き方は曲げたくない性格やから……。
それは、悪いとこでもあり、またええとこでもあると思うんやけど……。