でもね、アタシ……
拓也に悪い女がつくのだけは絶対に嫌だった。


だからアタシはそれから、その彼女の事をずっと観察することに……


女に偏見をもっていたアタシだから、そらぁ観察眼はきついものだったと思うよ、でも、その彼女は案外、純で………拓也を愛する気持ちに偽りはなかった。


女は嘘をつく動物……ってアタシの概念、アタシも女だから、当然そん中に含まれてる訳だけど、
でも……まあまあその彼女は、罪のある嘘は持っていなかったんだ。


彼のいない所でさ、鼻くそほじくったり、大音でオナラしたり、彼のヒゲソリでワキ毛を剃ったりとか……
そんな罪のない隠しことは多々あったけど……


それぐらいは許してあげるよ、だってそんなことは誰だって、女誰しも、アタシだって日常茶飯事だったからね。