色々と……黒田和男の事も含め、あれこれ考えながらオシボリを巻いていたら、えりさんが出勤して来た。


「久美子~おはよう~♪」


「あっ、おはようございます」


「ママな、今日、同伴やて、
池田さんと、そこの寿司屋におったわ、店に入るの、8時過ぎになるって」


「は~い」


私はその時思った、今がチャンスだと、真実を聞くのは、今しかないと……


「えりさん、あのう……お客さんで黒田和男さんって人がいるでしょ?」


えりさんが振り向いた。


「黒ちゃん?が、どうしたん?」


「あの方って、あのう……どれぐらい前からのお客さんなんですか?」


「?どれぐらい前って?
黒ちゃんは、ここの隠れオーナーやで、
ママとは、キャバクラからの付き合いやし……
それに……あの人、女癖が悪いとこあるみたいやけど、口説かれても絶対にのったらあかんで~
ここだけの話やけど……
ママのこれやから」

と、えりさんは親指を立てて、私に見せた。


    はぁ?