それから月日は過ぎてゆき、魂になってから1年目に、二度目のお迎えバスがやって来た、
でも……彼がまだアタシの心を引っ張っていた。


また乗れなかった。


なかなか成仏出来ないアタシが、そこにいた。


でも言っとくけどさ、アタシは絶対に自分の存在を表に出さなかった、だって彼は人一倍恐がりだって知っていたから、ずっと側で見守るだけだった。


それから、また半年程過ぎた頃かな……何と、拓也に彼女が出来たんだ。


嫉妬……なんかしないよって、言ったら嘘になるけど……
アタシは、もう彼を幸せにする事は出来ないし、彼を幸せに出来るのは間違いなく人間なんだし……って、自分に何度も言い聞かせたんだ。