それにしても?こんな長屋だなんて、この娘に全然似合ってないなぁ~とそんな事を考えながら、満月の後ろからついて行った時!
「ただいま~帰ったで~」
「おかえりなちゃい~マンマ~」
と、ヨチヨチ歩きの女の子が、こっちに向かってきた!?
えぇぇぇぇ~ってか嘘でしょ?
満月って?子持ちだったの?!
小ちゃな女の子は笑顔いっぱいで、満月に抱きついた。
「キティただいま~ママ、頑張ってきたで~」
と、満月はその子を抱き上げ、頬にキスの嵐。
……ってかキティって?
何じゃそりゃぁ?
アタシはその場に呆然と立ち尽くしてしまった。
はぁ?って……この子供って?
あんた、いったい幾つん時の子供なの?
その時、奥からまた声が?
でも次に聞こえてきた声は、幼児とは全く正反対の……老いぼれ、しわがれた女の声だった。