風牙くんの病室に着くと、
信じられない光景が広がる。



病室のベットにぐったりと
横たわる風牙くん。



酸素マスクをして
服は血だらけだった。




風牙くんの周りには
お医者さんや看護師さんが
何人も走り回っている。






私の胸騒ぎが当たった………。





「心音!大丈夫?震えてる。」





「あり、さちゃん?…
わた、し震えてなんかないよ?」





「うそ!うそよ……震えてる。」





そう言って私の全身の震えを
抑えるかのようにそっと
抱きしめてくれた有紗ちゃん。