教室に着くと、
風牙くんと竜稀くんが
こっちに歩いてくる。



「おい、有紗ー!遅かったな。
どーした?今日は別々とか。」




「いやいや、竜稀に関係ないし。笑」





「関係ないとかないわー…泣」





有紗ちゃんと竜稀くんは
付き合ってから喧嘩は減ったけど
こうゆう扱いは変わらない…笑




「心音。今から岸谷に話す?
私達どっか行ってるからさ。」




有紗ちゃんが私の耳元で話す。




い、今!?!?

ぇ!?!?




どーしよ。
言うって決めたけど、
心の準備が出来てない。





「久穏?どーした?」





「え?!」






私が一人の世界に入ってるうちに
有紗ちゃんも竜稀くんも居なくなってる。






「え?久穏ぼーっとしてたから。」






「ぁ、あのねクリスマス……」






「クリスマス?」





「ごめんなさい!!
私の不注意でクリスマスに
バイトのシフト入っちゃって……」





「………え、まじ?」






どーしよ。
不機嫌な顔だ。





「ごめんね?ほんとにごめんね?」






「あー、うん。」









つ、冷たい!!
いつもなら優しいのに…
いつもなら、

『もっと、考えてから答えろよ?笑』



とか言ってくれるのに……






「風牙くんッッ!ごめ………」




ごめん。
そう言いたかったのに
目の前には風牙くんの姿はなかった。




無言で無表情で机に座ってた。