「え?」 俺は久穏がなぜ男嫌いなのか わからない…… でも久穏の顔を見ると 辛そうで、 何かに怯えてる様な そんな顔をしていた。 久穏が男嫌いに なった時、俺は何してたんだ。 助けてやりたかった。 助けて、思いっきり 抱きしめてやりたかった。 そんなことを考えると 悔しさばかりが押し寄せてくる。 「治さなくていい……」 俺はとっさにそんなことを 口走っていた。