そんな事を考えていたら
携帯から竜稀の声がする。
『おーい。風牙?
こっち来いよ。2階は
人少ないぞー‼‼』
「おう。分かった。」
俺はそう言って竜稀との
電話をきった。
そして、2階に行く事を
久穏に知らせようとさっき
久穏がいた場所をみると……
……居ねぇ……。
先に2階に行ったのかと
思い、2階を見てみるが…
……やっぱ居ねぇ……。
辺りをキョロキョロと
見回してみる…すると、
「風…っ牙くんっ!…たす…けっ…キャっ」
その声の方を見てみると
反対側に行く人に紛れて
必死にもがいている久穏が
居た………
どんだけ人混みに慣れてねぇんだ……
「久穏!まってろよ!
てか、そこ動くなよ?」
もう少し、もうすぐで
手が届く……
「風牙くん‼‼」
久穏は半泣きでプチパニック
状態だ。
俺はやっと久穏の手をつかみ
自分の方へ思いっきり引いた。
すると思っていたより
勢いよく俺の胸に久穏が
飛び込んできた。