「……そんなことが…。」
竜唏くんは申し訳なさそう
に下を向いた…
「うん…だからね…
この気持ちは封印する…
決めたの…それに…
今は聖くんがいる…
私は聖くんの気持ちに
…答えなきゃいけない…」
「心音……」
有沙ちゃんが心配そうに
私の顔を覗きこむ。
「ゴメン二人とも…
今日はもう帰るね…
有沙ちゃん…先生に
言っといてくれる……。」
「それはいいけど…
心音…本当にいいの?」
「うん…今日は家で
ゆっくり考えたいの…」
「そっか…じぁ…
また明日!!!」
「うん……」
あぁ…私…今
どんな顔してんだろ…
普通の顔してると
思うんだけど…
そんなことを思いながら
靴箱で靴に履き替える。
「あ……心音…。」
「あ……。」