「ありがとう…有沙ちゃん
大好き………」



その時……
『ガサッ』



「誰!?」



有沙ちゃんが
驚いたように言い
その音がした方に
恐る恐る近づいて行く…



「「わぁぁ!!!」」



有沙ちゃんともう一人の
声が同時に聞こえたかと
思うと……有沙ちゃんの
怒鳴り声が体育館裏に響いた。



「なにしてんのよ竜唏!!!」



「ゴメン…」



いつもなら有沙ちゃんが
竜唏くんに怒鳴ったら


『ぁ?うるせぇな!!!』


とかいって二人の
ケンカが始まるけど
何故か今日はケンカが
始まる気配はない……



何でだろう…?



私がそう思っていると
竜唏くんが話し出した。



「久穏…三月…
ゴメン…俺.この前
トイレ行こうと思って
廊下歩いてる時
お前らの話聞いちまった…
本当にゴメン…。
んで今の話も…」