ホームルームが終わり
体育館の裏の体育倉庫の
前で有沙ちゃんと
喋っている。
ここは人が居なくて
私達の秘密の場所。
「心音。さっき言おう
としてたことだけど…」
「ん?何?」
「あんた…まだ好きなんでしょ?
岸谷の事……!!」
「っ!!!ぶっ……!!」
私は口に含んでいた
ジュースを吹き出した……。
「ちょっと〜汚いっ!!!」
「あぁ〜ゴメン…。」
「で,好きなんでしょ?」
「っ…好き…だよ……」
「じぁ何で岸谷に
あんな態度とってんの…?」
「…っ!!だって!!…
私が…私のせいで
記憶喪失になったんだよ?
風牙くんは…時々
頭痛がするんだって…
風牙くんのお父さんが
言ってた……。
頭痛が始まったのは
高校入ってからって…
つまり私が風牙くんの
前に現れたからだと思うの…。」
「っでも…心音!!」
「好きだよ…大好き。
でも……この気持ちは
封印しな…きゃ……」
その時私の頬に一滴の
涙が流れた……
「心音……」
有沙ちゃんは
私の涙をぬぐいながら
一緒に泣いてくれた……