「野郎共ォ!!場所が決まったぞォオ!!!!」
朝、俺は自らのクラスの扉を勢いよく足で蹴って開ける。
騒いでいた奴らは、さらに雄叫びを響かせる。
「マジッスか!!!」
「おらァ!!騒げ騒げェひゃふぅぅ!!!」
「ひぃぃやぁっふぅぅぅ!!!!」
ほたるは珍しく呆れ顔で「何が嬉しいんだよ」とつぶやく。
騒がしいクラスの中に、ほたるの手を引っ張ってつっこむ。
ぅわわっ、ってほたるは間の抜けた声を出す。
「しょーもない事で騒げンのも俺らの特権だろ!!!」
そう言って、思いっきり笑顔になる。
…ハイ、俺キマッたー!!!
ほたるは一瞬、驚いたように目を見張ったが、その後。
「…うんッ!!!」
と言って、ほたるも満面の笑みになった。
「善弥の両親のため、盛り上げるぞォォオオ!!!」
今度は、ほたるが叫んで教壇の上に立っている。
さらに怒号に包まれる、教室。
もう何に騒いでいるのか分からないぐらいに、騒ぎまくった。
授業の始まりのチャイムでさえも、俺達の怒号に掻き消された。
「あの〜授業…なんだけど…」
そう、ぼそりと言う教師の声なんて、当然届かない。
ただただ、笑って笑って笑った。