「付き合うって確かに善哉は言ったぜ??ホラ、」
いつのまにか下の名前で呼ばれてるし。
めっちゃナース服グイ押ししてくるし。
「あ、じゃあこれから私の事をほたるって呼べよ☆」
それでいいだろ、って言葉を付け加えて。
「いや、よくねーし!!!!」
思わず、ツッコんだ。
「何か不服か??」
ギロリ、と殺意の込められた視線をありったけぶつけられた。
思わず、言葉を飲み込んでしまいそうになったが俺は頑張って言葉にした。
「大体、俺がナース服を着るのに何と関係してンだよ!?」
まぁ、もっともな意見なのに。
どうしてこんなに勇気がいるのだろうか??
すると、ほたるは真顔でこう言った。
「漫画家だから」
「はぁ!?関係ないだろ!?どんな漫画書いてんだ??」
そう言ってやったら、今度は大きい机の上の束になった紙を俺に手渡した。
パラパラ、とめくる。
部屋には紙をめくる乾いた音だけが響くようになった。
まず1ページ目で驚いた理由は、二つあった。
俺が思っていた何百倍も、絵がうまかった。
思わず、見とれるほどに。
こんな思考回路の読めないフザけたヤツが書いたなんて信じれなかった。
もう一つは、
何故かボーイズラブだった。
美男子達が愛を育んでいたのだ。
オカマとかならまだ知っていたけど、何百倍もキツかった。
「わかった??私は、男の同性愛が好きなんだ。いわゆる、腐女子。だから今度書く私の作品に、善哉がモデルになってほしいからメイド服トカナース服を着せてんだ☆」
「はぁっ!?お、俺がモデル!?聞いてねぇし!!!」
「当たり前だろ、今言ったんだから」
「愛してるぜ、善哉☆」
そう言った後、ほたるはまたウインクをした。