緊張感が抜けて、二十六日の夜から二十七日の朝方まで熟睡する。


 旅行の疲れは、一日眠ることで取れた。


 そしてまた仕事が始まる。


 年度末なのだし、あたしも気を張っていた。


 年度内にする仕事も、幾分残っているからだ。


 木曜だったけれど、朝、普通に職場に行った。


 玉木が、


「おはようございます、主任」


 と挨拶してくる。


「ああ、おはよう。……あたしがいない間、何かあった?」


「いえ、特には。……また仕事の陣頭指揮をお任せしますよ。新年度からの人事でも主任は残留決定ですから」


「そう?」