まあ、もちろん無為な時間などないのだけれど……。


 二十五日の夜、彼とホテルで過ごしてから、翌二十六日の朝方、部屋で手荷物をまとめる。


 そしてホテルを出、タクシーを一台貸切にして、山の方へ向かった。


 島の緑を見る。


 山を一通り見て回り、風景などをスマホのカメラに収めた。


 そしてタクシーへ戻り、ドライバーに、


「空港にお願いします」


 と言う。


 タクシードライバーが「分かりました」と返し、車を出した。


 タクシーが一気に空港へと向かう。


 あたしも思った。


 二十六日の夕方に島を出れば、ちょうど三泊四日だと。