渇いていた喉を潤すことが必要だと思える。


 何よりもまず先に、だ。


 その夜、ホテルまでタクシーを走らせ、着くと部屋へ向かった。


 一際密な夜となる。


 混浴して、体の汗や脂などを洗い落としてしまった後、一緒のベッドの上で寝乱れた。


 行為が終わった後、ゆっくりし続ける。


 わずかな期間だったけれど、休暇が始まった。


 時差は、日本と一時間半だ。


 別に腕時計は持ってなかったので、時計の時刻合わせをすることはなかったのだけれど……。


 翌朝、午前九時過ぎに起き出す。


 そして部屋のキッチンスペースでコーヒーを二杯淹れた。


 朝から、蒸すような暑さが襲ってくる。