「もうすぐ旅行できるわね」


「ああ。君が考えてくれてるんだろ?」


「うん。一応、三月下旬に三日間ぐらい旅行しましょ。赤道直下のコウルカジャネ島にね」


「飛行機のチケットとか、宿泊先のホテルの準備とか頼むよ」


「ええ。分かってるわ」


 言った後、玄関口で別れ、一人の部屋に戻る。


 そしてベッドに横になった。


 また退屈な平日が始まる。


 ずっと思っていた。


 時間はどんどん過ぎていくのだから、努めて上手く使おうと。


 一晩眠り、月曜の朝になる。


 起き出し、いつも通りキッチンへと歩いていった。


 多少疲れていたのだけれど、簡単に仕事を休めない。