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 土曜の夜が終わり、日曜の朝、起き出す。


 眠かった。


 欠伸しながら、ベッドに雄哉を残し、キッチンへと向かう。


 コーヒーを二杯淹れ、片方に蓋をしておいた。


 午前九時過ぎ、彼が起きてきて、


「おはよう、友里」


 と言ってくる。


「ああ、雄哉。おはよう。……コーヒー淹れてるわよ」


「ああ、ありがとう」


 雄哉がそう言ってカップの蓋を取り、口を付けた。


「苦いね」


「ええ。濃い方がいいでしょ?」