「主任、お疲れですね」


 と言ってきた。


「ええ。……それが何?」


「いえ。お顔の色がよくないと思ってまして」


「いろいろあるのよ。あたしだって」


「もしかして、今スランプとか?」


「それもあるわ。春が近いからかな?無性に気分が騒ぐのよ」


「誰でもそうですよ。人間ですから」


「まあね。同感」


 そう言って、またパソコンに向かい、キーを叩き始める。


 玉木たち部下は皆、企画書を打ち続けていた。


 あたしも同じようにいろいろと作っているのだ。


 企画書を打つのは単純作業なので、返って倦怠する。