と言い、キッチンへと入っていく。


 そしてインスタント式のコーヒーを一杯淹れた。


 別にそう気に掛かることじゃない。


 単にコーヒー一杯など、お湯を沸かして、カップに入れた粉末に上からお湯を注ぎ足すだけで出来上がるからだ。


 カップを差し出すと、彼が、


「ああ、ありがとう。いただくよ」


 と言い、口を付ける。


 そして、


「夕食買ってあるから、お腹空いたらいつでも言って」


 と言った。


「ああ」


 雄哉が頷き、しばらくスマホでネットをしている。