「きつくない?」


「まあね。でも、思うのよ。時間なんて一秒も無駄になってないって」


「そりゃそうだよ。俺も営業で外回りしてるんだけど、疲れた時は休むし」


「雄哉もそう?」


「うん。夜は普通に午前零時過ぎとか一時前ぐらいまで起きてるし、眠気が差したら寝るよ」


「ちょっと遅いわね」


「でも社会人なんて皆、睡眠時間六時間とかぐらいだろ?俺もそれだけやることがいっぱいあるから、夜間はあえてそういったことに時間使おうって思ってる」


「分からないことはないわ。だけど、なるだけ早く眠ってね」


「まあ、そうだな。出来るだけ早めにベッドに入るけどね」


 雄哉がそう言って、あたしの方を見ていた。


 当惑していたのだけれど、やがて、


「今、コーヒー淹れてあげるから。ゆっくりしてて」